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Vol.15「店主、仕入れの旅 その1」
先日、7日間かけてバンコクで仕入れをして来ました。女性店主の単身買い付けの旅というのはどんなもんなんだろう???と興味をお持ちの方もいらっしゃるかと思いますので、今回のコラムから3回に渡って、買い付けの様子や現地の最新情報などをお知らせしましょう!
今回は約半年ぶりの久々の買い付けなので仕入れなければならないものがいっぱいです。さぁいざバンコクへ!現地には夜中に着いて、帰国日も早朝に発つので、買い付けに使える日程は丸5日間。着いた翌朝7時に起きて、ここからが勝負です!かつて、バンコクの日系企業の駐在員は外回り営業をしようにも仕事にならないと言われていました。理由は大渋滞です。でも、もっぱらお抱えドライバーが「足」の大手企業の駐在員とは違って、零細商店るーく・ちあっぷの店主は身軽さが武器です!朝、滞在先のサービスアパートメントを飛び出したら手を挙げて「ヘイ!タクシー」!止まるのはバイクタクシーのお兄さんです。15バーツ(約40円)でスカイトレインの駅まで出たら、今回の一軒目、初めての取引を検討している陶器屋を目指して乗車。降りた駅からもバイクタクシーを利用です。渋滞の車のサイドミラーに膝をぶつけないようにしっかりつかまって!しかももちろんヘルメットなんてかぶってませんしー。
結論から言うと一軒目の店では価格的な問題が理由で交渉がうまくいきませんでした。るーく・ちあっぷは、お土産を買い集める感覚で仕入れる趣味の店ではなく、品質の良いものを適正価格で仕入れ、また、商品として永続的に仕入れられるかどうか、ということを考慮して仕入れをしている店なのですよ。相手が立派な工場や店を構えている必要はないのですが、路上で風呂敷を広げて売られているような商品には絶対手を出しません。「工場直売」の看板につられて、格安で有名メーカーのシャンプーを買って使ったら髪の毛がごっそり抜け落ちた、なんて話はしょっちゅうで、商業道徳自体がやはり日本とは全然違うということを忘れてはなりません。今回のように、例え相手が立派な店構えの商店でも初めての取引を交渉する時には緊張します。ここで店主の交渉のコツをちょっと教えちゃうと、ポイントは2つ。必ず現金払いをすると最初に伝えることと、タイ語が読み書きできることをスキあらばアピールするということ。タイ人と言うのは外見や視覚に訴えるものに弱い性格をしているので、現金で分厚くなった財布を見せるだけでかなり信用度が高まります。また、貿易をしている外国人はたくさんいても、タイ語を読み書きする人はまれなので、「私を相手にごまかしはきかへんでぇ」ということを暗に示すのです。観光客だけではなく、見るからに大手の貿易会社の日本人でも、タイ語が分からないばっかりに、間にいる通訳が「で、俺の取り分はなんぼやねん」と店の主人と話しているのを小耳に挟むことはよくあります。それを知っていたので、店主はアゴ関節炎になるまでタイ語の勉強をしたのですよ〜!(コラムVol.10参照されたし。)
さて、1軒目の交渉が不成立でも、屋台でクイティアオ・ルアを食べ(これはコラムVol.14参照ね)、店主の大好きなコーラを一気飲みすれば、次の仕入れ先への足取りも軽々です。やや渋滞のため、運転手さんが新聞を読みながら運転しているバスに乗り、目的地はヤワラート(中華街)。アクセサリーにする天然石を買い付けるのです。ここでタイならではのハプニング。停電です。保護色のように暗闇に紛れるタイ人の女の子の店員に「懐中電灯持って来て」と言って必死で選びました。よりによって天然石を買う時に停電だなんて・・・透明度や微妙な不純物の入り具合はやはり懐中電灯では分かりません。外に持ち出し、中に持ち込み・・・の繰り返しで、いつもより相当時間がかかりましたがやっと買えました。店を出る頃に「今から電気直しに来るって電話ありましたぁ」と店員が女主人に報告している声が聞こえました。タイというのはいつもこの調子です。この調子に合わせて仕事をしていたら、何日あっても仕入れが済みません。店主はバンコクに仕入れに来ている時には、常に自分が日本人であることを忘れないように心がけています。日本人ビジネスマンほど、勤勉に、律儀に、迅速に、厳格に仕事をする者はないのです(と思います)。そんなことを考えつつ、いつもの鞄屋で仕入れをしていたら、気温40度になろうかというバンコクで、ネクタイに背広、黒革鞄に革靴の日本人駐在員のおっちゃんを見かけました。周りのタイ人の笑いにも気に留めず買い物をするおっちゃんを見ながら、「がんばれ、日本人!がんばれ、おっちゃん!」と心の中でエールを送っていました・・・。
次回コラムでは、るーく・ちあっぷの商品の6割を占める、卸売市場(チャトゥチャック市場)での買い付けの様子をご報告いたしましょう!乞うご期待!
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