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Vol.28「タイ紀行その2・気ままにバンコク散策(前編)」
コラム1回分飛びましたがタイ紀行の続きです。その2とその3で、バンコクを散策した模様を前編後編に分けてご紹介します!今回の出張では、新装開店を迎えるとあり心機一転「初心に帰る」をテーマにバンコクに来た店主でした。日程に2〜3日余裕を持たせて来たので、丸1日自由行動の日を作り、「初心に帰る」散策を計画しました。
少し話が脱線しますが、人は何度も生まれ変わっていると言います。その証拠に初めて来た場所なのに無性に懐かしかったり、妙に落ち着いたりするという経験があります。前世の記憶、デ・ジャ・ブというやつです。店主の周りでもそういう経験がある人を何人か知っていますが、店主の場合それはタイでよく遭遇する感覚ですので、店主の前世はタイ人だったのかもしれません。それはともかく、懐かしくて落ち着くバンコクの街の一番好きな所を気の赴くまま歩いて、独立開業を夢見つつバンコクに単身やって来た数年前を思い出し、店主として、人として、初心に帰ろうというわけです。
自称「東洋のベニス」バンコクには、ベニスの人に「おっさん、エエ加減にしいや」とツッコまれそうなほどのドブくっさ〜い運河が縦横に張り巡らされており、大渋滞を避けて通勤や登下校する手段として大活躍の運河ボートが運行されています。バンコクの都心から、昔ながらの街並みが広がる王宮地区に向けて運河ボートで行くことができますが、庶民の足である運河ボートはハイソな中華系タイ人や観光客はほとんど利用しません。店主も利用したことはありませんが、自由行動の日の朝、急に思い立ち乗ってみることにしました。高さ1.5m、幅2m、長さ8mほどのボートにビニールシートの屋根がついた船内に乗客が満載ですが、モーターで意外に速く走ります。端に座った乗客は、水しぶきがかからないようにレジャーシートのようなカーテンを必死で押さえなければなりません。水しぶきが口に入ると下痢に、目に入ると眼病になるかもしれません。運行中にヘルメットにウエストポーチの車掌(船員?)が3名、猿のようにボートのヘリのロープにつかまりつつ、料金の10バーツを器用に回収していきます。5年に1人くらいは落ちる車掌もいるだろうと思っている間には、終点パンファー船着場に着きました。まずは船着場すぐ横のワット・プーカオトーン(黄金丘の寺)に立ち寄りました。ここはバンコクの街を見渡せる小高い人工山に立つお寺で、ここに来るのは2回目です。
店主は高い所から景色を見るのが大好きです。一つかみにできそうな街並みを見ていると、成功するのは安易なことのようでありながら、実際は右往左往するコマねずみのようなものであるということが分かります。事業をするというのはそういうものです。高い所から街を見下ろすといつも、店主は必ずお釈迦様の手のひらの孫悟空を思い出します。成功を目指していてもおごる気持ちは禁物です。常に自分が広い世界で生かされている存在であるということを忘れてはなりませんね。
プーカオトーンから延々歩き、コ汚いヒゲの西洋人やタオルはちまきの日本人学生のバックパッカーがウロつく安宿街カオサンの隣り、バンランプー市場を目指します。バンコクに数ある市場の中でも店主がなぜか最も愛着のある市場です。いつものようにタイデザート「ローッ・チョンの店」に寄り、下町の有名靴店「ウドン・エッグ」で靴を物色しました。仕入以外で自分のものをバンコクで買うのは久しぶりです。散々迷った挙句、店の一番奥にあった本皮超高級ハイヒールを思い切って買ってしまいました。セール価格で何と1,290バーツ(¥3,870)!定価は3,150バーツ(¥9,450)ですから、さっき立ち寄った屋台で食べた昼ごはんが60回食べられる値段です!日本の価値で5〜6万円ですね。今日の散策の記念品です。
決して散策日和とは言えないバンコクの焦げ付くような猛暑の中をサンダル履きでペタリペタリと歩き続け、そして目指すは最終目的地プラスメン砦です。店主がバンコクで一番好きな場所、なぜか一番懐かしい場所です。この話は後編にて。
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